海外FXスワップポイントの比較でつまずくのはここです。「どの業者のスワップが一番高いのか」「海外FXスワップフリーなら本当にコストゼロなのか」——スワップを調べると、業者ごとに数字も条件もバラバラで判断がつきません。しかもその数字がいつ時点のものか書かれていない記事がほとんどです。スワップは毎日変わるので、時点の分からない数値は比較の役に立ちません。
この記事では、海外FX14社の公式サイト・公式FAQ・利用規約を2026年9月17日に直接確認し、スワップの実値を取得日時つきで、スワップフリーの条件を除外銘柄と代替手数料まで含めて整理しました。そのうえで、買いと売りの両方がマイナスになる理由、ポイントとpipsと通貨建ての読み分け、月いくら稼ぐのに資金がいくら必要かまで示します。
この記事の監修者

CFP®︎認定ファイナンシャルプランナー
飯田道子
金融機関勤務を経て NPO 法人日本 FP 協会 1 級ファイナンシャル・プランニング技能士を取得。CFP 認定者(CERTIFIED FINANCIAL PLANNER®)や日本証券業協会(JSDA) 二種外務員資格も保有しており現在は各種相談業務やセミナー講師、執筆活動などをおこなっている。海外に駐在する日本人向けの海外メディアでの執筆や帰国後の生活に関するセミナー等にも精力的に取り組んでいる他、海外移住にも対応しており、特にカナダや韓国への移住相談や金融・保険情報を得意としている。
結論|海外FXのスワップの要点(2026年9月時点)
- スワップは金利差だけでは決まらない。業者の調達コストが上乗せされる。BigBossは公式に「BigBoss スワップ値 = インターバンク金利+ファンディングコスト」と明記している
- 買いと売りを足すと、ほぼ必ずマイナスになる。4社6銘柄を同じ日に取得してプラスになった組み合わせは1つもなかった。業者×銘柄の23通りがすべてマイナスだった。USDZARは2社とも買いと売りの両方がマイナスで、どちらの向きで持ってもスワップを払う
- 単位が業者ごとに違い、明記していない業者もある。ポイント・pips・通貨建てが混在し、AXIORYとIS6FXは単位の表記そのものがない。ポイントはpipsの10分の1(TitanFX公式「1ピップ=10ポイント」)
- スワップフリーは14社中6社。ただし「無料」ではない。FXGTは円ペアだけ2日以降に10米ドルの管理費がかかり、高金利通貨は実質対象外。さらにプラスのスワップも受け取れなくなるため、スワップで稼ぎたい人には向かない
- スワップ3倍デーは水曜とは限らない。AXIORYの株式CFDとTitanFXのエネルギーは金曜、Axiは通貨ペアごとに水曜か木曜かが個別に指定され、IS6FXは土曜0時にまとめて付与する
- 公式サイトで数値を公開しているのは14社中4社だけ。半数以上は口座を持たないと自分が払うスワップを確認できない
- ドル円で月1万円を受け取るには、10円の逆行に耐える前提で約31万円が必要。月20万円なら約620万円。しかもスワップ益を為替差損が上回ることが珍しくない
- 海外FXでは未決済のスワップだけを出金できない(国内は4社とも可能)。課税は決済時が原則だが、法人口座は逆で、決済していない含み損益も事業年度末に課税対象になる
※本記事は、MoneyCharger編集部がコンテンツ制作ポリシーに基づき作成しています。各社のスワップ値・スワップフリーの条件は、公式サイト・公式FAQ・利用規約の原文(英語版を含む)を2026年9月17日に確認したものです(取得時刻と出典URLは本文の表に明記)。スワップポイントは毎日変動するため、掲載した数値は取得時点のものです。実際の条件は必ずご自身の口座と各社の最新の表示でご確認ください。税務に関する記述は一般的な情報提供であり、個別の判断は税理士または所轄の税務署にご確認ください。海外FX業者は日本の金融庁に登録がなく、金融庁と消費者庁は無登録業者との取引について注意喚起しています。
海外FXがはじめての方は、あわせて海外FX初心者完全ガイドもご覧ください。
スワップポイントとは|金利差だけでは決まらない
スワップポイントとは、ポジションを翌日に持ち越したときに発生する調整金です。2つの通貨の金利差がもとになっており、金利の高い通貨を買って低い通貨を売る向きなら受け取り、逆なら支払いになります。
ただし実際の金額は金利差だけでは決まりません。業者がポジションをカバーするための調達コストが上乗せされるため、金利差から計算した理論値とは一致しません。このことは業者自身が公式に書いています。詳しくはなぜ買いも売りもマイナスになるのかで扱います。
よくある3つの誤解
| よく見る説明 | 実際 |
|---|---|
| スワップは2国間の政策金利の差で決まる | 業者の調達コストが上乗せされる。BigBossは「インターバンク金利+ファンディングコスト」と公式に明記。TitanFXは貴金属とエネルギーについて「保有コストなどによって決定されます」と書いている |
| スワップ3倍デーは水曜日 | 商品区分ごとに違う。AXIORYの株式CFDは金曜、TitanFXのエネルギーとCFDも金曜。Axiは通貨ペアごとに水曜か木曜かが個別に指定されている。IS6FXは土曜0時にまとめて付与する方式で、そもそも水曜3倍ではない |
| 土日はスワップが付かない | FXはそのとおりだが、仮想通貨CFDは土日も付与される業者がある。BigBossは1日3回、IS6FXは1日4回に分けて付与しており、3倍デー自体が存在しない |
いずれも各社の公式ページで確認した内容です。一般論として書かれている説明をそのまま自分の口座に当てはめると、想定と違う結果になります。
「スワップで稼ぎたい人」と「払いたくない人」は真逆
スワップを調べる人には、目的が正反対の2種類がいます。この2つを区別しないと、選ぶべき業者を間違えます。
| 目的 | 見るべきもの |
|---|---|
| スワップを受け取って稼ぎたい | プラススワップの大きさと、その水準が続くかどうか。スワップフリー口座は使えない(受け取りもゼロになるため) |
| マイナススワップを払いたくない | スワップフリーの対象銘柄・日数・代替手数料。プラスを受け取る必要がないなら有効 |
どちらを求めているかで、見るべき数字がまったく変わります。自分がどちらなのかを先に決めてから読み進めてください。
なぜ買いも売りもマイナスになるのか|業者の上乗せ分を見る
同じ通貨ペアの買いと売りを足すと、ほぼ必ずマイナスになります。今回4社の公式スワップ表を同じ日に取得して確かめたところ、業者×銘柄の23通りすべてがマイナスで、プラスになった組み合わせは1つもありませんでした。「金利差だから、買いでもらえる分と売りで払う分は釣り合うはず」という理解は、実際の数字と合っていません。

| 銘柄 | BigBoss (ポイント) | XMTrading (ポイント) | XMTrading (米ドル/1ロット) | AXIORY (単位未記載) | IS6FX (単位未記載) |
|---|---|---|---|---|---|
| USDJPY | -17.51 | -27.49 | -17.64 | -9.79 | -24.16 |
| EURUSD | -5.14 | -6.44 | -6.44 | -3.50 | -9.85 |
| XAUUSD(ゴールド) | -11.44 | -66.20 | -66.20 | -55.79 | -53.77 |
| USDTRY | -3,804.90 | -5,363 | -110.20 | -2,896.47 | 取扱なし |
| USDMXN | -420.72 | -279 | -16.26 | -163.15 | -368.08 |
| USDZAR | -38.43 | -36.39 | -22.37 | -92.07 | -203.24 |
ゼロだったのはIS6FXのプロゼロ口座のUSDJPYとEURUSDの2件だけで、これは買いも売りもスワップが0に設定されているためです。それ以外はすべてマイナスでした。
理由は「金利差+業者の調達コスト」だから
スワップは2国間の政策金利差だけで決まっていません。業者がポジションをカバーするための調達コストが上乗せされます。これは推測ではなく、業者自身が公式に書いています。
BigBossのSWAPポイントは、インターバンク市場金利とカバー取引におけるファンディングコストを加味した独自のハイブリット方式により算出しています。
BigBoss スワップ値 = インターバンク金利+ファンディングコスト
出典:BigBoss 公式「スワップポイント」(2026年9月17日確認)
TitanFXも、商品によっては金利差ではなく保有コストで決まると書いています。
エネルギー及び貴金属 (メタル) CFDのスワップレートは、該当商品の保有コストなどによって決定されます
出典:TitanFX 公式「スワップレート」(2026年9月17日確認)
MyfxMarketsは「インターバンク市場におけるスワップ取引の市場価格」と書いており、政策金利差そのものではないことを明示しています。Axiは旧正月やゴールデンウィークのような長期の祝日を計算に織り込む場合があるとしています。「スワップ=政策金利の差額」という説明は、実務では正確ではありません。
ただしBigBossは、上乗せ分を一律に取っているわけではないとも書いています。
そのためBigBossでは、傾いた小さいポジション側にはお客様にとってより魅力的なプラスSWAP値を提供するなどして調達コストの削減を図るとともに、選択肢の多い取引環境の提供に努めています。
出典:BigBoss 公式「スワップポイント」(2026年9月17日確認)
つまり業者は自社のポジションの偏りを調整するためにスワップを動かしているということです。ある通貨ペアで急にプラススワップが良くなるのは、金利が変わったからとは限りません。
高金利通貨を買えばもらえる、とは限らない
高金利通貨のスワップは、買いが大きくマイナスで、売りがプラスという形が多く見られました。USDTRY・USDMXN・USDZARのいずれもこの傾向です。ドルに対してトルコリラなどを売る側、つまりUSDTRYの買いが高金利通貨を売る向きになるため、直感と逆に感じるかもしれません。
そしてUSDZARでは、買いと売りの両方がマイナスになる業者がありました。
| 業者 | USDZAR 買い | USDZAR 売り |
|---|---|---|
| BigBoss | -30.80 | -7.63 |
| IS6FX | -202.64 | -0.60 |
どちらの向きで持ってもスワップを払う状態です。「高金利通貨ならどちらかでもらえる」という前提は成り立ちません。しかもこれは業者ごとに違います。同じUSDZARでも、売りでプラスがつく業者とつかない業者があります。
両建てしてもスワップは相殺できない
買いと売りの合計がマイナスだということは、同じ銘柄を同じロットで両建てして持ち越すと、毎日そのマイナス分が引かれ続けるということです。スプレッドを無視してもコストになります。
とくにUSDTRYはマイナス幅が突出していました。高金利通貨は利益を得やすいというイメージとは逆に、売り買いを合わせると最もコストが大きい銘柄です。両建てを使った戦略を考えている場合は、海外FXの両建てで各社の規約と合わせて確認してください。スワップフリー口座を使った両建ては、規約で明確に禁止されている業者があります。
単位と円換算|ポイント・pips・通貨建てを読み分ける
スワップの数値は、業者によって単位が違います。同じ「10」でも、ある業者ではポイント、別の業者では米ドルです。単位を確認せずに業者間で数字を比べると、順位がそのまま入れ替わることがあります。しかも単位を明示していない業者もあります。
| 業者 | 公式の単位表記 | 備考 |
|---|---|---|
| BigBoss | Swap Points(ポイント) | ページに最終更新時刻を表示し、10分ごとに更新すると明記 |
| XMTrading | ポイント/金額(1ロットあたりの米ドル)を切り替えられる | 切り替えれば換算不要。データの日付表示あり |
| TitanFX | ポイント(1ピップ=10ポイント)と明記 | 「MT4/5は口座の基本通貨に自動的に変換されます」とも記載 |
| AXIORY | 表記なし | 数値のみが並び、単位が書かれていない |
| IS6FX | 表記なし | 同上 |
| MyfxMarkets | 公式サイトでは非公開 | 「インターバンク市場におけるスワップ取引の市場価格」と説明 |
単位を明示しているのは3社だけでした。AXIORYとIS6FXは数値だけが並んでいます。この2社の値は、他社と並べて比べることができません。同じ業者の中で買いと売りを見比べる用途に限って使うべきです。
ポイントとpipsは10倍違う
ポイントはpipsの10分の1です。TitanFXは公式に「スワップレートはポイント(1ピップ=10ポイント)で表示され」と書いています。つまりスワップ「25ポイント」は2.5pipsです。旧来の解説記事にはこの2つを混同したものがあり、10倍ずれた金額が出てきます。
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| ポイント | 価格の最小変動幅。ドル円なら0.001円、ユーロドルなら0.00001ドル |
| pips | ポイントの10倍。ドル円なら0.01円(1銭)、ユーロドルなら0.0001ドル |
1ロットあたりの金額に直す
ポイント表示を金額に直すときは、1ポイントがいくらになるかを銘柄ごとに押さえます。1ロット(10万通貨)の場合は次のとおりです。
| 銘柄 | 1ロットの契約サイズ | 1ポイント | 1ポイントあたりの金額(1ロット) |
|---|---|---|---|
| USDJPY | 100,000 USD | 0.001 JPY | 100円 |
| EURUSD | 100,000 EUR | 0.00001 USD | 1米ドル |
| XAUUSD(ゴールド) | 100オンス | 0.01 USD | 1米ドル |
たとえばBigBossのUSDJPYの買いスワップは10.78ポイント(2026年9月17日16:31取得)でした。1ロットなら10.78 × 100円=約1,078円です。0.1ロットならその10分の1になります。この換算はXMTradingの表示で裏が取れます。同社はポイントと金額の両方を公表しており、USDJPYの買いは2.11ポイント=1.36米ドル(約211円)。1ポイント=100円という関係がそのまま確認できます。ただし単位の定義を公表していない業者では、この前提が当てはまらない可能性があります。
1日あたりの金額 = スワップのポイント数 × 1ポイントあたりの金額 × ロット数
ドルやユーロが基準の銘柄は、さらに円に直す手間があります。EURUSDの1ポイントは1米ドルなので、為替レートを掛けないと円になりません。ここで使うレートによって結果が変わるため、他社の記事にある「円換算」の数値は、どのレートで計算したかを確認してください。
XMTradingのようにポイント表示と金額表示を切り替えられる業者なら、換算の手間も誤差もありません。実際に同社のUSDJPYを両方の表示で取得したところ、ポイント表示では買い2.11・売り-29.6、金額表示では買い1.36米ドル・売り-19.0米ドルでした。同じ数字ではありません。単位を意識せずに数値を拾うと、この差がそのまま誤りになります。
主要業者のスワップ比較【取得日時つき】
14社を対象に、6銘柄のスワップを同じ日に取得しました。公式サイトで数値を確認できたのは4社です。以下がその実値で、業者ごとの取得時刻を分単位で記載しています。スワップは毎日変わるため、時点の分からない数値は比較の役に立ちません。
この比較の条件
- 対象|海外FX業者14社。うち公式サイトで数値を確認できた4社を掲載
- 銘柄|USDJPY・EURUSD・XAUUSD・USDTRY・USDMXN・USDZAR の6つ
- 取得日時|2026年9月17日 16:31〜17:24(日本時間)。業者ごとの時刻は表に記載
- 取得元|各社の公式サイトのスワップ表のみ。第三者サイトの数値は使っていません
- 単位|公式が表示している単位のまま掲載し、当編集部での換算はしていません。単位が異なるため業者間の横比較はできません
| 業者 | 銘柄(業者のシンボル名) | 買い | 売り | 単位 | 取得時刻 |
|---|---|---|---|---|---|
| BigBoss | USDJPY | 10.78 | -28.29 | ポイント | 16:31 |
| EURUSD | -7.28 | 2.14 | ポイント | 16:31 | |
| XAUUSD(GOLD_USD) | -30.58 | 19.14 | ポイント | 16:31 | |
| USDTRY | -4,536.11 | 731.21 | ポイント | 16:31 | |
| USDMXN | -467.61 | 46.89 | ポイント | 16:31 | |
| USDZAR | -30.80 | -7.63 | ポイント | 16:31 | |
| XMTrading | USDJPY | 2.11 | -29.60 | ポイント | 16:37 |
| EURUSD | -7.87 | 1.43 | ポイント | 16:37 | |
| XAUUSD(GOLD) | -84.80 | 18.60 | ポイント | 17:18 | |
| USDTRY | -6,666 | 1,303 | ポイント | 16:37 | |
| USDMXN | -333 | 54.0 | ポイント | 16:37 | |
| USDZAR | -41.0 | 4.61 | ポイント | 16:37 | |
| AXIORY | USDJPY | 4.16 | -13.95 | 単位未記載 | 17:22 |
| EURUSD | -6.40 | 2.90 | 単位未記載 | 17:22 | |
| XAUUSD | -70.38 | 14.59 | 単位未記載 | 17:24 | |
| USDTRY | -4,502.80 | 1,606.33 | 単位未記載 | 17:22 | |
| USDMXN | -195.92 | 32.78 | 単位未記載 | 17:22 | |
| USDZAR | -173.65 | 81.58 | 単位未記載 | 17:22 | |
| IS6FX | USDJPY | -0.19 | -23.97 | 単位未記載 | 16:49 |
| EURUSD | -9.52 | -0.33 | 単位未記載 | 16:49 | |
| XAUUSD | -74.86 | 21.09 | 単位未記載 | 16:49 | |
| USDTRY | 取り扱いなし(全61ペアを確認) | ||||
| USDMXN | -352.42 | -15.66 | 単位未記載 | 16:49 | |
| USDZAR | -202.64 | -0.60 | 単位未記載 | 16:49 | |
XMTradingは金額表示にも切り替えられるため、同日16:46に金額表示へ切り替えて米ドル建ての値も取得しました(貴金属は17:19)。USDJPYは買い1.36米ドル・売り-19.0米ドル、USDTRYは買い-137米ドル・売り26.8米ドルです。ポイント表示の数字とはまったく違うことが分かります。
公式で数値を出していない業者のほうが多い
14社のうち公式サイトで数値を確認できたのは4社だけでした。MyfxMarkets・Axi・ThreeTrader・MiltonMarketsの4社は公式サイトでは非公開で、MT4やMT5で確認するよう案内しています。残る6社(TitanFX・XS.com・HFM・FXGT・Exness・Vantage)は、当編集部の取得手段では数値を取り出せませんでした(表が動的に描画される、またはアクセスが制限されているため)。うちExnessは実際にログインを要求され、日本から内容を確認できませんでした。
TitanFXはスワップポイントカレンダーを公開していますが、銘柄と通貨と月を1つずつ選ぶ形式で、一覧で比較できる作りにはなっていません。この公開のしかた自体が、業者を選ぶうえでの判断材料になります。
同じゴールドでもシンボル名が違う
比較するときに引っかかりやすいのが銘柄名の違いです。ゴールドは3社で3通りの名前でした。ゴールドそのものの選び方は海外FXのゴールド(XAUUSD)でスプレッドも含めて比較しています。
| 業者 | ゴールドのシンボル名 |
|---|---|
| BigBoss | GOLD_USD |
| XMTrading | GOLD |
| AXIORY・IS6FX | XAUUSD |
XMTradingにはXAUJPYのようにクオート通貨が違う銘柄も別に用意されており、スワップの値もまったく別です。名前が似ているだけで同じ条件だと思わないでください。またIS6FXはUSDTRYを取り扱っていません(全61ペアを確認)。そもそも銘柄がない業者もあるということです。
スワップフリーの横断比較|条件・対象銘柄・除外・代替手数料
14社を調べて、スワップフリーを提供していたのは6社でした。ただし「スワップフリー=コストがゼロ」ではありません。多くは適用できる日数に制限があり、期間を過ぎると手数料が発生する業者もあります。高金利通貨が対象外になっている業者もあり、スワップ狙いの通貨ペアこそ恩恵を受けられないという逆転も起きています。
| 業者 | 提供 | 対象の口座 | 適用方法 | 出典(2026年9月17日確認) |
|---|---|---|---|---|
![]() XS.com | あり | デモ口座を除く全ライブ口座(口座単位のON/OFF不可) | 自動適用 | 公式「スワップフリー口座」 |
![]() HFM | あり | セント/ゼロ/プロ/プレミアム/KATANA+コピー口座。入金ボーナス専用口座は対象外 | 自動適用(申請不要) | 公式ブログ |
![]() FXGT | あり | スワップフリー(イスラム)口座という独立した口座タイプ | 申請制(メールまたは会員ページのチケット) | 公式「スワップフリー口座」 |
![]() AXIORY | あり | 全5種(ナノ/スタンダード/テラ/マックス/アルファ)。ただしアルファ口座は現物株式・ETFのみ、他4口座はFX・株価指数CFD・エネルギーCFD・貴金属CFD | 申請制(メール)。手続き前の口座は解約になる | 公式FAQ(日本語) |
![]() XMTrading | KIWAMI極のみ | Standard・Micro・Zeroは対象外(4口座を個別ページで確認)。※公式は「特定の銘柄に適用」としており全銘柄ではない。対象銘柄の一覧は公表を確認できず | 該当口座を開設 | 公式「KIWAMI極口座」 |
![]() Axi | あり(日本は対象外の可能性) | Standard/Pro/Elite(2020年時点の規定) | 申請制(2020年時点の規定) | 公式「イスラム口座」。日本語版は404 |
![]() BigBoss | 公式に記載なし | — | — | スワップ解説・FAQ・口座タイプ一覧を確認。「スワップフリー」の記載0件 |
![]() ThreeTrader | 公式に記載なし | — | — | 公式FAQ全355問を確認。該当する質問なし |
![]() IS6FX | なし(公式が明確に否定) | — | — | 公式FAQ「当社サービス非提供国にはイスラム共和国が含まれるため、スワップフリー口座は開設出来かねますのでご了承ください」 |
![]() TitanFX | なし(公式が明確に否定) | — | — | 公式「スワップはTitan FXすべてのリアル口座に適用され」 |
![]() MyfxMarkets | 公式に記載なし | — | — | スワップレート・口座タイプ・FAQ・規約を確認。記載なし |
![]() MiltonMarkets | なし(規約で全口座に課金を明記) | — | — | 利用規約 第11条がスワップチャージの発生を明文規定。免除条項なし |
![]() Exness | 日本からは確認できず | — | — | 公式サイトがログインを要求し内容が表示されない |
![]() Vantage | 日本向けの記載を確認できず | — | — | 日本語URLが英語の一般解説記事へ転送される |
※「なし」は公式の否定文または全口座に課金する旨の明記を確認した3社(IS6FX・TitanFX・MiltonMarkets)です。「公式に記載なし」は否定文も課金の明記も見つからなかった3社(BigBoss・ThreeTrader・MyfxMarkets)、「確認できず」は日本から公式情報にアクセスできなかった2社で、それぞれ区別しています。確認できていないことを「提供していない」とは書いていません。
各社のスワップの条件は、AXIORY・FXGT・HFM・ThreeTrader・Exnessの個別ページでも銘柄ごとに解説しています。

提供していた6社について、条件を同じ軸で並べたのが次の表です。取得できなかった項目は空欄にせず「未取得」と書いています。
| 業者 | 対象の銘柄 | 除外される銘柄 | 適用期間 | 代わりにかかる手数料 | 取消・解除の条件 |
|---|---|---|---|---|---|
| XS.com | FXメジャー/金・銀/原油/株価指数/仮想通貨 | 株式CFD(猶予期間なし=初日から発生)。エキゾチック通貨は公式の猶予期間表に記載がなく未確認 | 銘柄別の猶予期間制(1〜10日) | なし(スプレッド上乗せ・追加手数料なしと明記) | 未取得 |
| HFM | 対象50銘柄 | 入金ボーナス専用口座は該当銘柄でも適用外 | 一般向けは期間限定/イスラム教徒向け口座のみ無期限。銘柄別の日数表は未取得 | スワップが極端に大きくなる銘柄は一定期間以上の保有で別途手数料(金額は公表なし) | 未取得 |
| FXGT | FXメジャー/FXマイナー/メタル/エネルギー/株価指数 | FXエキゾチック(=高金利通貨)と株式は1日以降にスワップが適用され実質対象外 | カテゴリ別。円ペアは2日、その他は7日 | 円ペア2日以降10USD/FXメジャー7日以降3USD/FXマイナー5USD/メタル7USD/エネルギー・株価指数5USD | 悪用された場合はステータスを取り消すことがある |
| AXIORY | アルファ口座=現物株式・ETF/その他の口座=FX・株価指数CFD・エネルギーCFD・貴金属CFD | 株式CFD・バトルCFD(※自社FAQの2ページ間で記載が食い違う) | 日数制限の記載なし | 記載なし | 手続き前の既存口座は解約。以降の追加口座は全て自動でスワップフリーになる |
| XMTrading (KIWAMI極のみ) | 未取得(公式は「特定の銘柄に適用」とだけ記載) | 未取得 | 未取得 | 未取得 | 未取得 |
| Axi | FXメジャー・FXマイナー・貴金属のみ(.swf付きシンボル) | 株価指数・エネルギー・仮想通貨・株式CFD | 4日間無料/5日連続保有から課金 | 管理手数料 1ロット日額 最大50ドル | 申請・承認制(Trading Notice発行) |
「無期限」は例外|多くは銘柄ごとに日数が決まっている
スワップフリーが無期限で使えるのは限られています。多くは「エントリーから何日まで」という猶予期間があり、それを過ぎると通常どおりスワップが発生します。しかも日数は銘柄ごとに違います。XS.comの公式表がその典型です。
| 銘柄 | 猶予期間 |
|---|---|
| EURUSD・GBPUSD | 10日間 |
| XAUUSD(ゴールド) | 5日間 |
| USDJPY・AUDUSD・NZDUSD・USDCAD・USDCHF | 2日間 |
| XAUEUR・XAGUSD・原油 | 2日間 |
| 株価指数(JP225・US30・US100・US500) | 1日間 |
ドル円は2日、株価指数は1日です。数日以上持ち越す取引では、スワップフリーの対象から外れると考えたほうが現実的です。HFMも一般向けは期間限定で、無期限になるのはイスラム教徒向けの口座だけと公式に書いています。Axiは2020年時点の規定で4日間(5日連続保有から管理手数料)でした。
なおXS.comの公式ページには、仮想通貨の猶予期間が本文で「3日間」、同じページの表で「2日間」と食い違っている箇所があります(日本語版・英語版とも同じ)。どちらかを断定できないため、仮想通貨で使う場合はサポートに確認してください。
スワップフリーでも手数料はかかる|円ペアは2日で10ドル
スワップの代わりに管理手数料を取る業者があります。FXGTは銘柄カテゴリごとに金額を公式に明記しており、日本人が最もよく使う円ペアだけ、発生が早く金額も高いという設計です。
| 銘柄 | 手数料が発生するまで | 管理費 |
|---|---|---|
| FXメジャー | 7日以降 | 3 USD |
| 円ペア(JPY FX Majors・JPY FX Minors) | 2日以降 | 10 USD |
| FXマイナー | 7日以降 | 5 USD |
| メタル | 7日以降 | 7 USD |
| エネルギー・株価指数 | 7日以降 | 5 USD |
| FXエキゾチック | — | 1日以降にスワップが適用される(実質対象外) |
| 株式 | — | 1日以降にスワップが適用される(実質対象外) |
他社も同じ構造を持っています。HFMも、スワップが極端に大きくなる銘柄は一定期間以上保有すると別途手数料がかかるとしています(金額は公表されていません)。Axiは2020年時点の公式文書で、対象シンボルを5日連続で保有すると1ロットあたり日額最大50ドルの管理手数料がかかると金額表で定めていました。ただしその文書は現在は公開されておらず、現行のページには「隠れた手数料はない」と書かれているため、今も同じ条件かは確認できていません。
長期で持つほど、スワップより手数料のほうが高くつくことがあります。「何日まで無料か」と「そのあといくらかかるか」をセットで見てください。
高金利通貨が対象外になることがある
ここが最も注意すべき点です。スワップ狙いで使いたい通貨ペアこそ、スワップフリーの対象から外れていることがあります。
| 業者 | 対象外になる銘柄 |
|---|---|
| FXGT | FXエキゾチック(=トルコリラ・メキシコペソ・南アフリカランドなどの高金利通貨が該当)と株式は、1日以降にスワップが適用される |
| Axi | 通貨と貴金属だけが対象。株価指数・エネルギー・仮想通貨・株式はすべて除外(2020年時点の公式規定。現行ページに該当記載がなく未確認) |
| XS.com | 株式は除外(猶予期間なし=初日からスワップ発生)。エキゾチック通貨(トルコリラ・メキシコペソ等)は公式の猶予期間表に記載がなく、対象かどうかは未確認 |
| AXIORY | 株式CFD・バトルCFD。※公式FAQの2ページ間で記載が食い違っており、片方は「株式CFDのみ」と書いている |
「スワップフリー対応」という一言で選ぶと、使いたい銘柄だけが対象外だったという事態が起こります。業者名ではなく銘柄区分で確認してください。
プラスのスワップも受け取れなくなる
見落とされがちですが、スワップフリーは「支払わない」だけでなく「受け取らない」仕組みです。XS.comの公式ページはこう書いています。
トレーダーはオーバーナイトのポジションに対して金利を支払うことも受け取ることもありません。
出典:XS.com 公式「スワップフリー口座」(2026年9月17日確認)
つまり高金利通貨を買ってスワップを受け取る戦略は、スワップフリー口座では成立しません。スワップフリーが向いているのは「マイナススワップを避けたい人」であって、「スワップで稼ぎたい人」ではありません。この2つは真逆の要求です。
日本語のページだけを見ると条件を読み違える
今回の調査で、日本語版と英語版で条件が食い違う業者が3社ありました。日本語ページだけを見て比較すると、この3社で誤ります。
| 業者 | 日本語版 | 英語版 |
|---|---|---|
| AXIORY | 「イスラム教徒を証明する書類」の提出が必須と明記 | ムスリム限定ではなく、世界中から開設できる(地域制限なし)と明記 |
| XS.com | 居住国の条件に触れず「全ライブ口座に自動適用」とだけ書く | イスラム圏19カ国は自動、それ以外の国は一部の顧客に限り要問い合わせと明記 |
| Axi | ページが存在しない(404) | 提供あり。ただし日本語の代替ページが設定されておらず、日本は対象地域外の可能性が高い |
さらにAXIORYの日本語FAQには、「イスラム口座手続き前に使用されていた口座は解約となります」「イスラム口座手続き後の追加口座は全て自動的にスワップフリー口座になります」と書かれています。既存の口座を残したまま切り替えることも、通常口座と併用することもできません。これは英語版には見当たらない記述です。
濫用と判断されると、免除された分を遡って請求される
スワップフリー口座には取消条件があります。XS.comは、乱用が疑われる場合に免除済みのスワップを遡って請求し、累積した利益を取り消す権利を留保しています。禁止行為として挙げられているのは次の2つです。
- 内部ヘッジ|同じ業者の複数口座を使った両建て
- 外部ヘッジ|他社の口座との間での両建て
つまりスワップフリー口座を使ったスワップのサヤ取りは、明確に禁止行為です。FXGTも、悪用された場合はスワップフリーのステータスを取り消すことがあるとしています。両建ての扱いは業者ごとに条文が違うため、海外FXの両建てで各社の規約を比較しています。業者間の価格差を狙う手法そのものの扱いは、海外FXのアービトラージで解説しています。
最新のスワップを自分で確認する手順と、安定しているかの見方
スワップは毎日変わるので、記事のランキングや数値をそのまま使うことはできません。ドル円やゴールドはもちろん、カナダドルのようにあまり比較されない通貨ペアも同じです。取引する前に自分で確認する必要があります。ところが公式サイトでスワップ表を公開している業者は少数で、今回14社を調べたところ次のように分かれました。
| 区分 | 社数 | 業者 |
|---|---|---|
| 公式サイトで数値を確認できた | 4社 | BigBoss・XMTrading・AXIORY・IS6FX |
| 公式サイトでは非公開(MT4/MT5で見てくださいと明記) | 4社 | MyfxMarkets・Axi・ThreeTrader・MiltonMarkets |
| 公開しているが今回は取得できなかった、または表が動的で取得できない | 6社 | TitanFX・XS.com・HFM・FXGT・Exness・Vantage |
つまり半数以上の業者は、口座を持っていないと自分が払うスワップを確認できません。比較サイトの数値に頼らざるを得ない構造になっています。
MT4・MT5で確認する
最も確実なのは、自分の口座のプラットフォームで見ることです。業者が公開している数値と、自分の口座タイプに適用される数値が違うこともあります。
- 上部メニューの「表示」から「銘柄」を開く
- 確認したい銘柄を選んで「仕様」をクリックする
- 「スワップ買い」「スワップ売り」の欄を見る。あわせて「3日分のスワップ」の曜日も確認する
このとき単位を必ず確認してください。ポイント表示なのか通貨建てなのかで、同じ数字でも意味がまったく変わります。単位と円換算で扱ったとおり、業者によって表示が違います。
スワップ3倍デーは「水曜」とは限らない
ここは多くの記事が「水曜が多い」と書いていますが、実際は商品区分ごとに違います。14社の公式表記を確認した結果が次のとおりです。
| 業者 | FX通貨ペア | 貴金属 | エネルギー | 株価指数・株式CFD | 仮想通貨 |
|---|---|---|---|---|---|
| BigBoss | 水曜 | 水曜 | 水曜 | 水曜 | 3倍デーなし(1日3回・土日も付与) |
| AXIORY | 水曜 | 水曜 | 水曜 | 株式CFD・バトルCFDのみ金曜 午前0時/株価指数CFDは水曜 | 記載なし |
| TitanFX | 水曜 | 水曜 | 金曜 | 金曜 | 記載なし |
| Axi | 水曜または木曜(通貨ペアごとに異なる) | 水曜 | 金曜 | 金曜 | 金曜 |
| IS6FX | 土曜0時に土日分を付与(水曜3倍ではない) | 同左 | 同左 | 同左 | 3倍デーなし(1日4回) |
| MyfxMarkets | 水曜→木曜 | 区分けの記載なし(全商品共通) | 区分けの記載なし(全商品共通) | 区分けの記載なし(全商品共通) | 区分けの記載なし(全商品共通) |
とくに注目したいのがAxiです。公式の商品一覧に「3 Day Financing」という列があり、通貨ペアごとに水曜か木曜かが個別に指定されています(大半は水曜で、木曜はごく一部)。同じ業者の中でも銘柄によって3倍デーが違うということです。
IS6FXは土曜0時に土日分をまとめて付与する方式で、そもそも水曜3倍ではありません。また仮想通貨は3倍デーが存在しない業者が複数あり、BigBossは1日3回、IS6FXは1日4回に分けて付与し、土日も発生します。「週末はスワップが付かない」という説明は、仮想通貨には当てはまりません。
「今いくらか」より「安定しているか」を見る
スワップで中長期に稼ぐなら、ある日の数値の高さより、その水準が続くかどうかのほうが重要です。比較サイトで1位だった業者が、翌週には条件が変わっていることがあります。
安定性を見るポイントは3つです。
- 同じ銘柄を数日から数週間、記録して並べる。1回の数値では判断できない
- 業者が更新頻度を公表しているかを見る。BigBossは公式ページに最終更新時刻を表示し、10分ごとに更新していると明示している
- その業者がスワップをどう決めているかの説明があるか。調達コストを上乗せすると書いている業者は、金利以外の要因でも動く前提で見る
なお数値を公表しているサイトでも、基準となる日時を書いていないことが多いのが実情です。当編集部が比較した記事の中には、「毎日自動更新」と書きながら基準時刻を示していないものや、「毎日更新」と表示しながら実際の更新が2か月前のものがありました。数値を見るときは、それがいつ時点の値かを必ず確認してください。
スワップポイント生活は可能か|月1万円に必要な資金を計算する
「スワップだけで生活できるか」は、必要な資金を計算すればすぐ分かります。ここでは実際に取得したスワップの値を使って、目標額から逆算します。
ドル円で月1万円を受け取るには
BigBossのUSDJPYの買いスワップは10.78ポイントでした(2026年9月17日16:31取得)。1ロットなら1ポイント100円なので、1日あたり約1,078円です。
- 1日あたりの目標額= 10,000円 ÷ 30日 = 約333円
- 必要なロット数= 333円 ÷ 1,078円 = 約0.31ロット(3万1千通貨)
- 必要証拠金(1ドル150円・レバレッジ500倍)= 150円 × 31,000通貨 ÷ 500 = 約9,300円
証拠金だけなら1万円弱です。しかしこの資金で運用することはできません。1円の逆行で31,000円の含み損になり、証拠金9,300円ではとっくにロスカットされているからです。
現実的に必要なのは、値動きに耐えられる資金です。ドル円が10円下がっても持ちこたえるには、31,000通貨 × 10円=31万円の含み損に耐える必要があります。つまり月1万円のスワップを狙うなら、30万円台の資金が最低ラインです。
| 月の目標額 | 必要なロット数 | 10円の逆行に耐えるための資金の目安 |
|---|---|---|
| 1万円 | 約0.31ロット | 約31万円 |
| 3万円 | 約0.93ロット | 約93万円 |
| 10万円 | 約3.1ロット | 約310万円 |
| 20万円(生活費の一部) | 約6.2ロット | 約620万円 |
月20万円でも約620万円、生活費をすべて賄う月40万円なら約1,240万円が必要という計算になります。しかもこれはスワップの水準が下がらず、為替も大きく動かない前提です。実際にはどちらも起こります。
受け取れる向きは、長期トレンドと逆になりやすい
高金利通貨でスワップを受け取る向きは、その通貨が下がり続ける向きと一致しがちです。金利が高いのは通貨の価値が下がりやすいからで、スワップで得た分を為替差損が上回ることが珍しくありません。
今回の調査でも、USDTRYの売り(=トルコリラを買う向き)でプラススワップがつく一方、USDTRYは長期的に上がり続けている、つまりトルコリラが下がり続けている状況です。スワップをもらいながら含み損が膨らむという形になります。
さらに前述のとおり、USDZARのように買いと売りの両方がマイナスになる銘柄もあります。「高金利通貨ならどちらかでもらえる」という前提自体が成り立たない場合があります。
通貨ごとに不安材料は違う|政策金利で見る
高金利通貨のスワップが大きいのは、その国の政策金利が高いからです。そして政策金利が高いのは、多くの場合インフレを抑え込む必要があるなど、通貨の価値を保つのにコストがかかっている状態を意味します。つまりスワップの大きさと通貨の下落リスクは、同じ原因から出ています。銘柄を選ぶ前に、各国の中央銀行が公表している水準を見てください。
| 通貨 | 政策金利(時点) | 出典 | 今回の調査で観測されたこと |
|---|---|---|---|
| トルコリラ(TRY) | 37.00% (2026年1月23日以降) | トルコ中央銀行 1週間レポ金利 | USDTRYは買い+売りの合計マイナス幅が突出(BigBoss -3,804.90ポイント/XMTrading -5,363ポイント)。売り買いを合わせると最もコストが大きい銘柄 |
| メキシコペソ(MXN) | 6.50% (2026年8月6日の決定で据え置き) | メキシコ銀行 金融政策決定 | USDMXNは値を取得できた4社すべてで合計がマイナス(-16.26〜-420.72/各社の単位) |
| 南アフリカランド(ZAR) | 7.00% (2026年9月17日時点) | 南アフリカ準備銀行 現行市場金利 | USDZARはBigBoss・IS6FXとも買いと売りの両方がマイナス。どちらの向きで持ってもスワップを払う |
トルコリラだけ桁が違うことが分かります。金利が37%あるということは、それだけ通貨の価値が下がる前提で金利がつけられているということです。スワップの数字の大きさに引かれて選ぶと、為替差損で打ち消される可能性がそれだけ高くなります。
※政策金利は変わります。上記は2026年9月17日に各中央銀行の公表ページで確認した値です。取引する時点で必ず最新の公表値を確認してください。また、ここに挙げた3通貨以外にも高金利通貨はあり、業者によって取り扱いが違います。
実務で押さえる4つ
必要資金を出したうえで、運用中に効いてくるのは次の4点です。
- 目標額からロット数を逆算し、そのうえで耐えられる値幅を先に決める。ロット数を決めてから資金を考えると足りなくなる
- 1つの通貨ペアに集中させない。高金利通貨は急落しやすく、同じ日に同じ方向へ動く傾向がある
- 3倍デーの曜日を自分の銘柄で確認する。前述のとおり水曜とは限らず、業者によっては通貨ペアごとに違う
- スワップの水準を定期的に記録する。ある日の数値ではなく、続いているかどうかで判断する
なお取引コストを下げれば、そのぶん手元に残るスワップは増えます。長期保有では取引回数が少ないためスプレッドの影響は小さいですが、ポジションを組み替えるたびにコストは発生します。スプレッドの比較は海外FXのスプレッドにまとめています。
国内FXとの違い|「国内は統一されている」は正確ではない
海外FXと国内FXのスワップを比べるとき、「国内は単位も3倍デーも統一されていて分かりやすい」という説明をよく見ます。しかし国内5社を調べたところ、これは正確ではありませんでした。本当の違いは別のところにあります。
| 項目 | GMOクリック証券 | DMM FX | みんなのFX | 外為どっとコム | 楽天証券 |
|---|---|---|---|---|---|
| 単位 | 円建て | 円建て | 円建て | 円建て | 円建て |
| 基準数量 | 1万通貨(一部10万) | 通常・ラージは1万/ミニは1,000 | 1Lot=10,000通貨 | 10Lot(=1万通貨) | ÷10,000 |
| 付与のタイミング | ニューヨーククローズ | 営業日の切り替え(夏6時・冬7時) | メンテナンス終了時 | ロールオーバーの都度 | 各営業日の終了時 |
| 3倍デー | 実データでは水曜(明文の記載なし) | 木曜(明文あり) | 未確認 | 水曜から木曜への保有分が3日分 | 未確認 |
| 未決済スワップの受け取り | 可(自動で現金残高へ) | 可 | 可(途中受取) | 可(口座内の振替まで) | 未確認 |
| スワップフリー | なし | なし | なし | なし | なし |
| 公式サイトでの数値公開 | あり | あり | あり | あり | あり |
同じ国内でも基準数量が違う
円建てという点は共通ですが、「何通貨あたりの金額か」は会社ごとに違います。1万通貨あたりの社もあれば、10Lotで1万通貨と表記する社もあります。
さらにDMM FXは同じ会社の中で分かれています。通常とラージは1Lotが1万通貨、ミニは1Lotが1,000通貨です。しかも同社は次のように書いています。
ミニ通貨ペアで発生するスワップポイントは通常通貨ペアとは同一とならない場合がございます
出典:DMM FX 公式(2026年9月17日確認)
単位を確認せずに数値だけを比べられないという点は、海外FXと変わりません。海外FXの場合はポイント・pips・通貨建てが入り混じり、単位を明記していない業者すらあるという違いがあるだけです。
3倍デーも「国内は水曜」ではない
DMM FXは木曜と明記しています。GMOクリック証券は実際のカレンダーでは水曜ですが、明文の記載は見当たりませんでした。外為どっとコムは「水曜から木曜へ持ち越した分が3日分」という書き方です。
これは取引した日で数えるか、付与された日で数えるかの違いであり、実質的に同じことを別の言い方で説明しています。ただし読者から見れば会社ごとに曜日が違って見えるのは事実です。海外FXでは商品区分ごとに曜日が分かれ、Axiは通貨ペアごとに指定が違います。
本当の違いは「開示の量」と「スワップフリーの有無」
調べた結果、海外FXと国内FXの差がはっきり出たのは次の3点でした。
| 比較項目 | 国内FX | 海外FX |
|---|---|---|
| 数値の公開 | 5社すべてが公式サイトで公開。何日分が付くかも日々開示している | 14社中4社しか公開していない。半数以上は口座を持たないと確認できない |
| 単位の明示 | 全社が円建てと明記(基準数量は会社差あり) | 単位を明記しているのは3社だけ。AXIORY・IS6FXは表記なし |
| 未決済スワップの受け取り | 確認した4社すべてで可能。ポジションを持ったまま受け取れる | できない。決済して初めて口座残高になる |
| スワップフリー | 5社とも提供なし | 14社中6社が提供(条件は業者ごとに大きく違う) |
つまり「国内は分かりやすく、海外はバラバラ」なのではなく、「国内は開示されていて、海外は開示自体が乏しい」というのが実態に近い表現です。スワップフリーは海外FXにしかない選択肢で、マイナススワップを避けたい人には有効です。
なお未決済スワップを受け取れるかどうかは、税金のタイミングにも関わります。詳しくは注意点で扱います。レバレッジや追証といった制度全般の違いは海外FXと国内FXの違いにまとめています。
注意点|変動・出金・税金
スワップで損をする原因は、数値そのものより「毎日変わること」「決済するまで受け取れないこと」「課税されるタイミング」の3つです。
前日プラスでも翌日マイナスになる
スワップは毎日見直されます。各国の政策金利だけでなく、業者の調達コストも反映されるため、金利が動いていなくても数値が変わります。BigBossは公式ページに最終更新時刻を表示し、10分ごとに更新していると明示しています。
数日前までプラスだったポジションが、いつの間にかマイナスに転じていることがあります。長期で持つなら、定期的に自分の口座で確認してください。
海外FXでは、スワップだけを先に出金できない
未決済ポジションに付いたスワップは、決済するまで口座残高になりません。含み損益の一部として扱われるためです。スワップが貯まっていても、そのぶんだけ引き出すことはできません。
ここは国内FXとはっきり違う点です。国内は確認した4社すべてで、ポジションを持ったまま受け取れます。GMOクリック証券は自動で現金残高に振り替わり、みんなのFXは途中受取ができます。海外FXでスワップを生活費に充てる運用を考えているなら、決済しないと現金化できないことを前提に計画してください。
税金|いつ課税されるかは個人と法人で逆になる
ここは誤解が多く、しかも解説記事がほとんど触れていない部分です。確定していることと、会社によって異なること、専門家に確認すべきことを分けて説明します。
確定していること
- 国内FXは、差金等決済をした損益が申告分離課税の対象になります。租税特別措置法41条の14が「差金等決済…をした場合には」と定めており、国税庁 No.1521も同じ立て付けです。未決済のままでは課税されないというのが各社の説明とNo.1521の文言から導かれる一般的な理解ですが、条文が収入の計上時期そのものを定めているわけではありません
- 海外FXは総合課税の雑所得です。国税庁No.1521の申告分離課税は「店頭デリバティブ取引(『第一種金融商品取引業者』または『登録金融機関』を相手方とする取引に限ります)」と限定されており、日本の金融庁に登録のない海外業者との取引はここに含まれません
- ★個人と法人では扱いが逆です。法人税法61条の5は、未決済のデリバティブ取引について「決済したものとみなして」益金または損金に算入すると定めています。法人口座では、決済していない含み損益も事業年度末に課税対象になります
会社によって異なること
課税のルールが違うのではなく、スワップをいつ確定させるかという各社の設計が違います。国内FXでは説明そのものが分かれています。
| 会社 | 公式の説明 |
|---|---|
| DMM FX | 「未決済ポジションは…課税対象外」「受取らなかったスワップポイント…その年の課税対象にはなりません」と明記 |
| 外為どっとコム | 「振り替えられた金額は、確定益金であり…申告分離課税の対象」 |
| 楽天証券 | 受渡日ベース(受渡は発生日の翌営業日のため、年をまたぐと帰属する年がずれることがある) |
| GMOクリック証券・みんなのFX | 未決済スワップの課税時期についての明記は見当たらず |
専門家に確認すべきこと
海外FXで、未決済のまま残高に反映される形になっている場合の扱いは、一義的に決まりません。所得税基本通達36-14は「収入の態様に応じ…準じて判定した日」としか定めておらず、具体的な日を特定していないためです。
また各社の説明も、外為どっとコムが「あくまで弊社における理解」と書いているとおり、税務当局の見解と一致することを保証したものではありません。金額が大きい場合や法人口座を使う場合は、税理士に確認してください。
※本節は2026年9月17日時点の法令・通達・各社の公表内容をもとにした一般的な情報提供です。個別の申告についての判断は税理士または所轄の税務署にご確認ください。海外FXの税金の全体像は海外FX税金完全ガイドにまとめています。
海外FXのスワップポイントに関するよくある質問
スワップポイントが最も高いFXブローカーはどこですか?
銘柄によって違うため、一社に決まりません。また業者ごとに表示の単位が違うので、数値をそのまま並べて比べることもできません。2026年9月17日に4社(BigBoss・XMTrading・AXIORY・IS6FX)の公式表を同じ日に取得しましたが、単位を明記していたのはBigBossとXMTradingの2社だけで、AXIORYとIS6FXは表記がありませんでした。値を取得できなかったTitanFXは「ポイント(1ピップ=10ポイント)」と明記しています。比較するなら、同じ単位であることを確認したうえで、自分が取引する銘柄に絞ってください。スワップは毎日変わるため、ある日の1位が続く保証もありません。
海外FXのスワップポイントはどこで確認できますか?
公式サイトで公開しているのは14社中4社だけです(BigBoss・XMTrading・AXIORY・IS6FX)。MyfxMarkets・Axi・ThreeTrader・MiltonMarketsの4社は非公開で、MT4やMT5で確認するよう案内しています。残りの6社は当編集部の取得手段では数値を取り出せませんでした(表が動的に描画される、またはアクセスが制限されているため)。うちExnessは実際にログインを要求され、日本から内容を確認できませんでした。確実なのは自分の口座のMT4・MT5で「表示」から「銘柄」を開き、該当銘柄の「仕様」を見る方法です。口座タイプによって数値が違うこともあります。
スワップフリーの海外FX業者はどこですか?
14社を調べて提供を確認できたのは6社です。XS.com・HFM・FXGT・AXIORY・XMTrading(KIWAMI極口座のみ)・Axiです。ただし適用方法が分かれます。HFMとXS.comは申請不要の自動適用、FXGTとAXIORYは申請制です。XMTradingはKIWAMI極口座だけが対象で、Standard・Micro・Zeroは対象外でした。ただし公式は「特定の銘柄に適用」としており、KIWAMI極でも全銘柄が対象とは限りません。Axiはイスラム口座のページに日本語版がなく、日本が対象地域かは確認できていません。
スワップフリーなら手数料は一切かかりませんか?
かかる業者があります。FXGTは銘柄カテゴリごとに管理費を公式に定めており、円ペアだけ2日以降に10米ドル、その他は7日以降に3〜7米ドルです。HFMも、スワップが極端に大きくなる銘柄は一定期間以上保有すると別途手数料がかかるとしています(金額は公表されていません)。さらにプラスのスワップも受け取れなくなります。XS.comは「金利を支払うことも受け取ることもありません」と書いており、高金利通貨を買ってスワップを受け取る戦略とは両立しません。
スワップポイントだけで生活できますか?
計算すると必要な資金が分かります。2026年9月17日時点のBigBossのドル円の買いスワップは10.78ポイントで、1ロットなら1日約1,078円でした。この水準なら月1万円で約0.31ロット、10円の逆行に耐えるには約31万円が必要です。月20万円なら約620万円になります。しかもこれはスワップの水準が下がらず、為替も大きく動かない前提です。受け取れる向きは長期トレンドと逆になりやすく、スワップ益を為替差損が上回ることが珍しくありません。
スワップ3倍デーは何曜日ですか?
水曜とは限りません。商品区分ごとに違います。AXIORYの株式CFDとバトルCFDは金曜0時、TitanFXのエネルギーとCFDも金曜です。Axiは公式の商品一覧に「3 Day Financing」という列があり、通貨ペアごとに水曜か木曜かが個別に指定されています。IS6FXは土曜0時に土日分をまとめて付与する方式で、そもそも水曜3倍ではありません。仮想通貨は3倍デーが存在しない業者もあり、BigBossは1日3回、IS6FXは1日4回に分けて付与し、土日も発生します。
未決済のスワップポイントだけを出金できますか?
海外FXではできません。未決済ポジションに付いたスワップは含み損益の一部として扱われ、決済して初めて口座残高になります。国内FXとはっきり違う点です。国内は確認した4社すべてでポジションを持ったまま受け取れ、GMOクリック証券は自動で現金残高に振り替わり、みんなのFXは途中受取ができます。海外FXでスワップを生活費に充てる運用を考えているなら、決済しないと現金化できない前提で計画してください。
海外FXのスワップポイントに税金はかかりますか?
かかります。海外FXは総合課税の雑所得です。国税庁No.1521の申告分離課税は「『第一種金融商品取引業者』または『登録金融機関』を相手方とする取引に限ります」と限定されており、日本の金融庁に登録のない海外業者はここに含まれません。課税されるのは決済して損益が確定したときが原則です。ただし未決済のまま残高に反映される仕様の業者では判断が分かれうるため、税理士に確認してください。なお法人口座は個人と逆で、法人税法61条の5が未決済のデリバティブ取引を「決済したものとみなして」益金・損金に算入すると定めており、決済していない含み損益も事業年度末に課税対象になります。金額が大きい場合や法人口座を使う場合は税理士にご確認ください。
まとめ|数値の高さより、条件と時点を見る
14社を1日で調べて分かったのは、スワップは「どの業者が高いか」では選べないということでした。単位が業者ごとに違い、条件も毎日変わり、そもそも半数以上は公式サイトで数値を出していません。比べるべきなのは数値の高さやおすすめランキングの順位ではなく、条件が自分の使い方に合っているかと、その数値がいつ時点のものかです。
読み終えたらこの4つを確認する
- 自分が取引する銘柄のスワップを、MT4・MT5の「仕様」で確認する。単位がポイントか通貨建てかもあわせて見る
- その銘柄の3倍デーの曜日を確認する。水曜とは限らず、業者によっては通貨ペアごとに違う
- スワップフリーを使うなら、対象銘柄・何日まで無料か・代替手数料の3つを見る。高金利通貨が除外されている業者がある
- 目標額から必要な資金を逆算する。月1万円でも、値動きに耐える前提なら30万円台が最低ライン
もうひとつ押さえておきたいのは、「スワップで稼ぎたい」と「マイナススワップを払いたくない」は真逆の要求だということです。自分がどちらなのかを決めてから業者を選んでください。

スワップポイントとは、異なる通貨の金利差のことを言い毎日生じるのですが、選んだ通貨ペアが高金利のものであれば、その分の利益を得られるのがメリットです。ただし、スワップポイントは業者ごとに違いがあります。また、高金利の通貨には必ず不安材料があります。購入するだけで安心してはNG!どのような不安材料があるのか、今後の動向はどうなるのか判断し通貨ペアを選ぶようにしましょう。
最後に、スワップ狙いの取引はポジションを長く持つぶん、取引ごとのコストが積み上がりにくい一方で、組み替えのたびにコストが発生します。キャッシュバックを使えば取引のたびにスプレッドの一部が戻るため、実質的なコストを下げられます。ただし対象になるのは指定のリンクから開設した口座だけで、すでに持っている口座を後から登録することはできません。
取引コストを下げてスワップの手取りを増やす、キャッシュバック対象の開設手順を確認













